減資による節税
減資による節税、ズバリそれは減資をすることにより『均等割』を減少させることです。
ただし、効果が大きいのは、資本金等の額が1,000万円超の中小企業に限られます。。。
これは、何を言っているかというと、
減資により均等割の区分変更が行われ、均等割の節税が可能になることです。
例えば、
大阪府で資本金等の額が1,500万円の一般的な事業会社の場合は、減資をすることにより資本金等の額を1,000万円にした場合の均等割の節税効果は以下の通りです。
税率(年額) | |||
大阪府 | 大阪市 | 合計 | |
資本金等の額が1,000万円以下 | 20,000円 | 50,000円 | 70,000円 |
資本金等の額が1,000万円を超え1億円以下 | 75,000円 | 130,000円 | 205,000円 |
節税額 | 135,000円 |
なんと、減資をするだけで、年間135,000円の節税効果があるのです。
減資とは何ぞや?
減資には、
①会社の財産の株主への払戻しを伴う減資である有償減資と、
②払戻しを伴わない減資である無償減資があります。
このうち、均等割の税率区分の変更を行う方法としては、
会社の財産の株主への払戻しを伴う減資である有償減資をする方法か、
無償減資による欠損填補を行う方法
に限られています。
なお、無償減資による欠損填補とは、資本金の減少により繰越利益剰余金のマイナス分(欠損といいます)を填補する方法をいい、株式数の減少はありません。
注意点は、欠損の範囲内での減資であることです。
それ以外の無償減資は資本金等とみなされ、均等割の区分の変更がみなされなくなります。
減資により均等割の区分変更が行われ、均等割の節税が可能になります。
あと、補足ですが、
減資をするためには登記が必要であり、少々時間を要してしまうのがネックです。
ちなみに、
事業年度末までに減資の登記効力発生日があれば、上記均等割の節税が可能になります。